ページの先頭です。 メインメニューへジャンプします 本文へジャンプします 関連リンクへジャンプします フッターへジャンプします

国家公務員共済組合連合会 吉島病院

総合受付
電話番号082-241-2167

文字の大きさ 大きくする 元に戻す

ここから本文です。

現在のページは
ホームの下層の
診療科・部門の下層の
【診療科】呼吸器センターです。

呼吸器センター

呼吸器疾患は慢性化、重篤化することが多く、患者さんの精神的、肉体的な負担はとても大きなものです。
呼吸器疾患に特化した看護体制を強化するため、2019年4月、病棟を再編し、“呼吸器センター病棟(第3病棟)”を開設しました。
これまで同様、呼吸器疾患の診断・治療に邁進してまいります。

ごあいさつ

創立60周年を迎えた平成25年4月、患者の皆様やかかりつけ医の先生方の目線から、呼吸器診療を見直し、診療体制を整備するために、“呼吸器センター”の組織強化が行われました。

当院は広島市の中心部にありながら、市街の喧騒から少し離れた静かな地域にありますので、呼吸器疾患の医療施設としては最適な環境が整っています。
開設当初から、現在に至るまで、呼吸器診療は当院の中核をなしています。
診療部のみならず、看護部をはじめ全ての診療支援部門が、専門病院としての誇りと自覚をもって、呼吸器診療に携わってまいりました。
そのため、当院には高い水準の医療を提供する院内の体制はもちろん、在宅療養のための様々なサポート体制が整っています。
急性期から慢性期まで、検診・診断から治療・緩和まで、ケアミックス体制を活用し、あらゆる呼吸器疾患に対して、心のこもったきめ細やかな医療提供を心掛けています。

呼吸器センターは呼吸器内科呼吸器外科を中心に構成されており、異なる診療科が協働して診療に携わっています。
つまり、ひとりの患者さんの診断や治療に、複数の専門医が様々な視点で関わっています。

呼吸器疾患は慢性化、重篤化することが多く、患者さんの精神的、肉体的な負担はとても大きなものです。
私たちの病院は、そんな患者さんの心が癒されるような場所でなくてはなりません。
“わたしたちがめざすもの”は、“患者さんがのぞむもの”でありたいと思っています。
それは、かかりつけ医の先生方がのぞむものであり、その声にしっかりと耳を傾け、応えていけるよう、センターはその役割を、柔軟に変化させていかなければならないと考えています。
センターではさらなるチーム医療の充実を図り、職員一丸となって、患者さんから慕われ、請われる“呼吸器センター”になれるよう努めています。

センター長 池上 靖彦

主な対象疾患と診療内容

  • 肺癌(胸腔鏡手術:完全鏡視下肺葉切除術、化学療法、分子標的治療、肺癌CT検診など)
  • 呼吸器感染症(各種の肺炎、結核症、非結核性抗酸菌症(MAC症)、肺真菌症など)
  • 慢性呼吸器疾患(気管支喘息、肺気腫 (COPD)、間質性肺炎など)
  • 在宅支援(在宅酸素療法(HOT)、在宅人工呼吸療法、緩和ケアなど)
  • 専門外来(COPD教育入院、SAS(睡眠時無呼吸症候群)外来、禁煙外来、アスベスト外来など)
  • その他(気胸、膿胸、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、胸水貯留など)

呼吸器センターの特長

あらゆる呼吸器疾患に対応します

呼吸器センターでは、あらゆる呼吸器疾患を対象としています。
肺癌はもちろん、肺結核症や肺真菌症などの特殊な感染症、間質性肺炎や難治性の慢性閉塞性肺疾患(COPD)などに対して、専門的な診断と治療を行っています。
また、治療に悩んでおられる患者さんのセカンドオピニオンをお受けしています。

安全で上質な医療を提供します

診療科のみならず、あらゆる診療支援部門では、呼吸器専門病院としての高い水準の診療体制を保っています。
これら診療支援部門も参加する“呼吸器センター会議”では、医療水準の向上、医療安全の担保、医業収益の検討のみならず、地域に選ばれる病院としての将来像をしっかりと見据えた医療基盤の整備を図っています。

急性期から慢性期まで “様々なご要望”にお応えします

呼吸器センターでは、迅速な診断と治療が必要な急性期医療から、長期間にわたる治療やサポートが必要な慢性期医療まで、幅広い患者さんのニーズにお応えしています。
呼吸器専門外来としては睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来アスベスト外来禁煙外来にくわえ、肺の生活習慣病といわれるCOPD患者さんに向けたCOPD教育入院を行っています。
慢性の呼吸器疾患を患われている患者さんには、呼吸不全(HOT)外来(在宅酸素療法を行っている患者さんが対象です)や呼吸・息いき教室を定期的に開催し、様々な職種のスタッフによって包括的な医療サービスを提供しています。

お気軽にご相談ください

当院は、地域の皆様とかかりつけ医の先生方に大きく開かれた外来診療システムをとっています。
皆様の声に耳を傾け、患者さんやご家族の立場にたって、最良の医療を提供できるよう努めております。
また、かかりつけ医の先生方と、密な連絡を取りながら協働して診療を行っています。

呼吸器センターの体制

呼吸器センターの体制

気胸ホットライン

呼吸器センターでは専門性を活かし、呼吸器内科と呼吸器外科で密接な連携を図りながら、気胸の患者さんに最適な治療が提供できる体制で診療を行っています。
患者さんの不安を1日でも早く取り除き、侵襲が小さくQOLに配慮した治療を行い、早期の社会復帰を目指しています。

吉島病院 呼吸器センター「気胸ホットライン」
医療機関の方専用の窓口です。
電話番号082-243-3932
【受付時間】月曜日~金曜日/9時~17時

COPD教育入院

呼吸器センターでは、平成26年4月1日、肺の生活習慣病といわれるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんを対象とした“COPD教育入院”を開設しました。

NTM外来

はじめに

NTMは非結核性抗酸菌(Non Tuberculosis Mycobacterium)という細菌の略です。「抗酸菌」という細菌のグループのうち、かつて多くの感染者を出していた「結核菌」と「らい菌」を除いた菌を総称してNTMと呼んでいます。近年、日本ではNTMが肺に病巣を生じる、「肺NTM症」が増加しています。日本では肺NTM症のうち、9割近くを、Mycobacterium avium complex(MAC)によるものが占めています。

肺NTM症の特徴

  • 結核と異なり、ヒトからヒトにうつりません。
  • 長い経過でゆっくりと進行します。治療を要さないこともありますが、肺が荒廃して呼吸不全をきたすこともあります。
  • 診断には喀痰検査、気管支鏡検査が必要です。
  • 治療の基本は複数種類の薬剤を長期間服用することです。原因菌種によって治療法が異なります。
  • 手術を要することもあります。
  • 慢性期になると真菌症などの他の感染症を合併することがあります。

当院のNTM外来について

NTM症は一般的な呼吸器感染症と性格が大きく異なるため、診断、治療には専門的な知識や経験が必要とされます。しかし、NTM症を専門的に診療している医療機関は全国的にも少ないのが現状です。
吉島病院(当院)は、現在まで結核病院としての歴史を有することから、結核と同じ抗酸菌症であるNTM症の診療に関して、豊富な診療経験を有しており、結核・非結核性抗酸菌症学会が認定する専門医・指導医が所属しています。当院の診療経験を活かして難治性の肺NTM症に特化した専門外来を開設しています。
2021年には難治性MAC症患者さんに対して、新たにアミカシン吸入療法が認可され、当院でも適応症例に処方を開始しています。治療を必要とする患者さんがその機会を失うことのないよう、当院がお力になれればと考えています。

注意点

1.完全予約制

NTM外来は完全予約制です。かかりつけ医に診療情報提供書を作成していただき、当院地域連携室を通じて予約を取得してもらってください。患者さんの病状によっては受診をお断りする場合があります。

2.受診対象外の患者さんについて

NTM症であっても、以下に該当する患者さんはお近くの医療機関で対応していただくことが望ましいと考えます。

  1. 検査や薬物治療に耐えうる全身状態にない。
  2. 理解力が不十分・内服薬管理が困難。
  3. 積極的な治療を希望されていない。

受診対象か対象外かの判断に迷われる場合もあるかと思います。当院地域連携室にご相談ください。

3.逆紹介について

当外来に紹介受診の後、必ずしも当院で継続加療となるわけではありません。特にご自宅が当院から遠いなどの理由で通院が困難な患者さんは、治療方針の決定後、紹介医あるいは自宅近くの呼吸器内科へご紹介いたします。

臨床研究について

当院はNTM診療の質の向上を目的として、診療した患者さんの診療記録を臨床研究に使用させていただくことがあります。成果を学会や学術誌などで発表・報告することがありますが、患者さんが特定されないよう、匿名性に配慮します。また、収集した情報が外部へ漏洩しないよう、十分な防止策を講じています。

構成メンバー

診療科 医師
呼吸器内科 山岡 直樹/池上 靖彦/吉岡 宏治/尾下 豪人/佐野 由佳/井上 亜沙美/緒方 美里
呼吸器外科 奥道 恒夫/宮原 栄治
外科 木村 厚雄
緩和ケア内科 池上 靖彦
放射線科 福田 浩

ご紹介について

胸部レントゲンや胸部CTで発見された異常陰影に関するご相談、診断に難渋している患者さん、専門的な治療を希望される患者さん、重症の呼吸器疾患や社会的理由のため治療を躊躇されている患者さん、セカンドオピニオンなど、呼吸器外科に関することは、なんでもお気軽にご相談ください。